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ストップ!! ひばりくん!

模写
103.jpg

また「ストップ!!ひばりくん!」を買ってしまった…。何回同じモンを買っとるんだという話だが、今回は2009年ごろに出版されたコンプリートエディションのほうでございます。これが今までに出版されたバージョンと決定的に異なるのは、最終話に加筆された点でありましょう。

巻末にあるあとがきの一節、

「少年漫画は死んだッ…」という最後っ屁のようなセリフを残し、それっきり連載中断になってしまった悪名高いぶっちぎり最終回。

そこに新たに描き下ろしを加えたのがこのコンプリートエディションなのです。

Amazonのレビューですと、この最終話の加筆に対して賛否両論がありますけれども、個人的には「よくぞ描いてくれました…ッ!!」と思わずにはいられません。僕がひばりくんをはじめて読んだのはリアルタイムではなく、20年ほど前のことですので一般化できませんが、やはりあの、「これで終わりかよフザケンナ」という感情は如何ともし難かったわけでございます。それが時を経て取り敢えずの「オチ」をつけてくれたことで、僕としては読んでよかったなぁと思うわけであります(定価、高いんだから…)。

改めて読んでみて(とゆーか昔からずっと)気になる部分もありまして、このコンプリート版は最終話以外にも加筆修正された部分があって、当時の絵柄と比べると違和感があるのは仕方ないとしても、作者が漫画に出まくるのはやっぱあかんわなぁとしみじみ思うのです。作中に「たまに」「遊び心で」作者自身を登場させるのはアリでしょうけれども、「頻繁に」「苦し紛れで」登場させるのは決定的に評価できないのです。そぉゆぅ暗黒面も全部ひっくるめて受け入れられる方は相当なひばりくん愛(というより江口先生愛?)に満ちているのではないでしょうか。


加筆について一つ、2巻にはJの告白の巻という話がありまして、これは単行本化した際に収録しなかったものを再編して新たに描き直した話なのですが、この回が個人的に最ッ高に素晴らしい。絵に違和感があるとか言いつつ加筆部分を絶賛するのはどぉなんだっちゅう話ですが、細けぇこたぁいぃんですね、これが。

耕作「え~~いっ なんで男のくせに そんなにいい匂いなんだ きみはーーっ」

ひばり「え」

耕作「え」

ひばり「匂い… かいで もっと」

っちゅうシーンがまぁ素晴らしいのです。このすさまじい変態度も然ることながら、「え」っと言った時のひばりくんの表情がもう!

ちょっと脱線して、これは僕の個人的な考えなのですが、「ストップ!!ひばりくん!」におけるひばりくん像というのは、「本心が分からない(本心を見せない)」というよりも「本気でやってるのか冗談でやってるのか傍から見てもまったく判別できない」ところに魅力があると思うのです。作中でサブさんは、

ひばりさん耕作さんを好いてらっしゃるんじゃ…
耕作さんもそれがまんざらでもないんじゃないですか?
(中略)
つまりそのよーなことがあるからますますひばりさんも
女っぽくふるまうのをおもしろがってんじゃないすか

と言っている。確実に大人びているはずのひばりくんが純情な耕作にちょっかいを出しまくっているのが本作なわけですが、これが耕作の反応を楽しんでいるだけなのか歴としたアプローチなのか、はたまたその両方なのかサッパリ判らないのがミソなのです。そして、この絶妙な描写の積み重ねこそがひばりくんというキャラクターの大きな魅力の支えになっているのと同時に、本作がギャグマンガとして成立している要件にもなっているのだと思うのです。
逆にここの部分がハッキリしてしまうと、ただただ耕作を惑わす魔性の女(男)になりかねず、あるいは男性同士の恋愛という際どい問題が生起せざるをえなくなるでしょう。作品自体はボケとノリとツッコミにまみれたギャグマンガでありつつも、ひばりくんから耕作への感情…からかいなのか、淡い恋心(?)なのか、恋愛なのか…そういったものを曖昧に且つ絶妙に描き切った(描き切ってないけど)点で、「ストップ!!ひばりくん!」は卓越した漫画だと僕は思うのであります。

で、先のJの告白の巻の話なのですが、このときの「え」っと言った時のひばりくんの表情は、「本気の照れ」なわけです。いつもは本気とも冗談ともつかないひばりくんが、マジで照れちゃったシーンなんですよ。これはもう、衝撃的なお宝映像なわけですよ。ちょっとくどいですか、そうですか。
僕の考えは上記の通りで、このシーンはある種異端というかイレギュラーな感じを受けるのですが、次のコマ(「匂い… かいで もっと」のトコ)では既にギャグでやってるのかそうじゃないのか判らないのです。こおゆう描き分け方はもはや天才的としか言いようがありません。
これ、ジャンプ掲載時はどんなんだったんですかねえ。帯の文章によると、出来が悪かったせいで未収録になったようですが、すんごく読んでみたいです。

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| 本・漫画 | CM 0│ 2016. 09. 26(Mon) 00: 31 |

7月3日(日)

・最近読んだ本
戦争概論 (中公文庫―BIBLIO20世紀)戦争概論 (中公文庫―BIBLIO20世紀)
(2001/12)
アントワーヌ・アンリ ジョミニ
概論とは言うものの要求される知識の水準は厖大なように思う。採り上げられている各戦闘の具体的な機動を知っていないと何を言っているのかさっぱり分からん。最低でもwikipediaは必須でしょうか。こういうときにスマートフォンとかあると便利なのかなとかどうでもいいことを思ったりして。訳は回りくどく辟易する。


日本宗教史 (岩波新書)日本宗教史 (岩波新書)
(2006/04/20)
末木 文美士

けっこう読んでいて関心したはずだが今ではさっぱり覚えていない。そういえば丸山眞男の『忠誠と反逆』を数年前に買った挙句ほったらかしにしてるなあというのを気付かせてくれたのは記憶にある(結局読んでないけど)。記紀神話と仏教との関連の変遷について知らないことだらけだったので読んでいておもしろかった。もっと語るべきところはいっぱいあるはずだが、頭が萎んで出てこない。


銀河おさわがせ中隊 (ハヤカワ文庫SF)
SFコメディ?コメディと言うほどのものではない。生真面目に馬鹿をやってみたという感じ。続編あり。



新艦長着任!〈上〉―紅の勇者オナー・ハリントン(1) (ハヤカワ文庫SF)新艦長着任!〈上〉―紅の勇者オナー・ハリントン(1) (ハヤカワ文庫SF)
(1999/01)
デイヴィッド ウェーバー

海の男ホーンブロワーに敬意を表して、この本は非常におもしろい。

| 本・漫画 | CM 0│ 2011. 07. 03(Sun) 23: 07 |

5月10日(火)

最近読んだ本
中世ヨーロッパの農村世界 (世界史リブレット)中世ヨーロッパの農村世界 (世界史リブレット)
(1997/05)
堀越 宏一

山川出版社らしい本。およそ5世紀から16世紀までの西欧農村世界を、主に農産と支配体制を軸に気象や経済活動などと絡めて叙述していると思われる。僅か89ページ程の冊子によくここまで詰め込んだものだ。



日本人の法意識 (岩波新書 青版A-43)日本人の法意識 (岩波新書 青版A-43)
(1967/05/20)
川島 武宜


67年発行のこの名著は、今でも十分議論の対象となっているこのテーマについて非常に明快に記述している。豊富な判例と統計的情報(一般市民の訴訟に対する意識の統計的調査までも含む!)及び史料を駆使することで、日本人が抱く法乃至権利意識が如何なるものかを審らかにしつつ、またそうした状況を生むことに寄与した思想や制度にも言及する。記載されている内容並びにデータには当然その古さ故に些か現代における実効性の無き物があるであろうが、それらは実際のところ大した問題ではない。本書の価値は、有意義な資料の収集及び分析と周到な論立て(多少の飛躍はあるが)を体験できることにあるのだ。こうした時代に特有の、文章の端々に滲み出る筆者の戦前から戦後にかけて抱いてきたある種の悔しさ、やり切れなさを感じつつ本書を読み進めたい。




フィンランド軍入門 極北の戦場を制した叙事詩の勇者たち (ミリタリー選書 23)フィンランド軍入門 極北の戦場を制した叙事詩の勇者たち (ミリタリー選書 23)
(2007/08/31)
齋木 伸生


マンネルヘイム救世主伝説。冬戦争と継続戦争の経緯(ラップランド戦争も)並びに兵器・編制・軍装・戦後の変遷等、素人目には非常に詳細に調べられ記されていると思う。巻末には20ページ程であるがカラーで博物館の兵器や戦跡の写真、階級章・徽章・軍装などの資料・写真が掲載されている。

| 本・漫画 | CM 0│ 2011. 05. 10(Tue) 22: 51 |

2月10日(木)

・最近読んだ本
イスラーム農書の世界 (世界史リブレット)イスラーム農書の世界 (世界史リブレット)
(2007/12)
清水 宏祐


なんで買ったか分からない本。
はじめに様々な農書があることを示したのちに、「農業便覧」を取り上げて実際の農書の内容を分析していくというかたち。農事暦とかは見たところで正直よくわかりません。収穫量はさして重要ではなくその他的な章のうちに書かれるが、播種量に関する制限は作物の章に詳細に記されている。土壌的・気候的に恵まれた地域では収穫高が大事な気もするが、乾燥地農業主体の地域では耕地が荒れるのを防ぐために自然にそーゆー風な考え方になるらしい。河川から引いた水や地下水によって塩害が発生する可能性が当然の如く存在するのには驚いた。もしかして常識というやつだろうか。

NHK高校講座 | 地理 | 第19回 世界の諸地域を学ぶ インド 
どうみても常識ですほんとうにありがとうございました。

| 本・漫画 | CM 0│ 2011. 02. 11(Fri) 00: 56 |

1月28日(金)

・最近読んだ本
補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO)補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO)
(2006/05)
マーチン・ファン クレフェルト

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近現代の戦争を兵站面から考察しその重要性を述べたもの。興味深く読めたのですが、諸戦争に至る経緯や目的、当時の周辺状況等は既知の問題とされているのかあまり記されていないので、そのあたりは別途カバーしないといけないかもしれない。しなくてもいいかもしれない。
兵馬の一日当たりの消費カロリーから、或る規模の軍隊の一日当たり必要補給量を示したり、馬車や列車・自動車の積載可能量や輸送に掛る消費コストから補給線の限界を導いたりなど数学的でありまして、分かりやすいかはともかく具体的な数値として説得力があるように思われます。
反対に、著者の主張や結論がいまいち理解できませんでした。示された数値を念頭に移動距離や日時を勘案して読み進めないといけないので、その時点で僕は脱落なのですが、なんでそーなると思った箇所が幾らかありました。文章のつながりがおかしいなと思う箇所もあったのですが、それは訳文の都合上でしょうか。
ページ数・文章量が新書としては比較的多めですが、巻末の解説文が全編を簡明にまとめてくだすっております。

| 本・漫画 | CM 0│ 2011. 01. 29(Sat) 02: 56 |

1月10日(月)

最近読んだ本
法と社会―新しい法学入門 (中公新書 (125))法と社会―新しい法学入門 (中公新書 (125))
(1967/02)
碧海 純一

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ローマの法律と法制度、イギリスの法制度が詳細に書かれている(ように思われる)のがよかったです。大陸法系と英米法系、あるいは法治主義と法の支配といった言葉は基礎法学においてあまりに頻繁に使われる言葉ですが、それまでごく簡単な意味内容だけを知るにとどまっていたので有意味でした。
ただ以前にも読んだらしく、そこかしこに青鉛筆の線が。それにしても全く記憶にございません。
社会統合・社会統制のための法を述べる部分は抽象的且つ既視感有りで退屈に感じました。後半にいくと複雑でてんやわんやになってお手上げ。

・GT5
もう当分書くことはないです。

| 本・漫画 | CM 0│ 2011. 01. 11(Tue) 01: 22 |

なんでやなんでやねんねんねん

最近読んだ本

社会認識の歩み (岩波新書)社会認識の歩み (岩波新書)
(1971/09/30)
内田 義彦

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イスラーム文化-その根柢にあるもの (岩波文庫)イスラーム文化-その根柢にあるもの (岩波文庫)
(1991/06/17)
井筒 俊彦

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読書と社会科学 (岩波新書)読書と社会科学 (岩波新書)
(1985/01/21)
内田 義彦

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amazonのレビューにあるような、4・5行程度の感想も浮かばないので列挙だけ。この状態は非常にマズいですヨ。
じかいからほんきだす。

| 本・漫画 | CM 0│ 2010. 12. 18(Sat) 01: 14 |

7月24日(土)

物語 数学の歴史―正しさへの挑戦 (中公新書)物語 数学の歴史―正しさへの挑戦 (中公新書)
(2009/06)
加藤 文元
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古代から現代までの数学の流れを綴った本。とても興味深かったが、如何せん数学の用語が理解できない。数学の枠組は一握りの天才によって形作られてきたような感じがするけど、他の学問分野ではどうなのだろうか。
古代、数学が生活の中でどのように利用されてきたかや、各地域の文明ごとに数学の根本的な考え方に違いがあることを述べる序盤はとてもよい。筆者は西洋数学と東洋数学から「世界の数学」へ統合していく説明をするが、それ以前の、数学の多元的な芽を語る部分が最も生の人々を想起できるシーンである。
数学の発展が現代に接近するにつれて話はサッパリわからなくなる。語る内容もそうであるのだが、特にわからないのは、「その発想にどれほどの価値があるのか」である。ずぶの素人にとっては非ユークリッド幾何学やらリーマン幾何学がどんな意味をもってるのかを理解できない。其処を差し置いて、それらが数学の根底を揺るがす革命的な出来事であると語られても、数学者が感動するほどに私の心に響くことはない(理解できていないのだから当たり前である)。こうした発見の価値がわかる人からすれば、僕のような人間は「これだから俗物は…」と思われるだろう。でも「数学の歴史」とゆーからには、どれだけの人間を(意識的にも無意識的にも)動かしどのような影響を与えたかの説明がほしかった。
本書は数学史であって、歴史において数学が果たす役割を述べたものではない。思想的背景に多く言及しており、人物伝としての色合いも強い。数学とは縁遠い人でも読めるであろうが、記述の内容を理解しうる人は多くなかろう。

『2012』をみた。映像はすごいけど『ディープインパクト』のほうが10倍良い。

| 本・漫画 | CM 0│ 2010. 07. 24(Sat) 23: 34 |

6月4日(金)

社会科学の方法―ヴェーバーとマルクス (岩波新書)社会科学の方法―ヴェーバーとマルクス (岩波新書)
(1966/09)
大塚 久雄
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目次
Ⅰ 社会科学の方法
    ―ヴェーバーとマルクス―
Ⅱ 経済人ロビンソン・クルーソウ
Ⅲ ヴェーバーの「儒教とピュウリタニズム」をめぐって
    ―アジアの文化とキリスト教―
Ⅳ ヴェーバー社会学における思想と経済

数回の講義録を基にして書にまとめたものであり、丁寧で平易な文体で書かれ非常に読み進めやすい。ただ読み易さとは裏腹に、経済学や歴史、ドイツ語などに精通しておらなければ適当に読み飛ばしてしまうところが多々ある。特にヴェーバーとマルクスの著作をそれぞれ読み込んでおらないと本書を理解するには至らないと思われる。当然自分はなんも読んでない(あらら)。
特に難解なのは第1章だ。マルクスの『資本論』のさわりの部分はまだ何とかなりそうなのだが、ヴェーバーに関する叙述において価値自由、価値関連、価値解釈といった言葉が出て来るともうギブアップである。おそらくヴェーバーの方法論の最も根底に位置する概念だと思うのだが、これらの理解なしにヴェーバーの社会学、宗教社会学、歴史認識を把握しようとするのは自殺行為であるように思われる。この部分はさらっと流され、すぐに目的論的関連と因果関連の話に移行するのだが、この第一章を注意深く読まなければ第三章並びに第四章におけるヴェーバーの研究をはっきりと理解することはできなかろう。

第一章は昔に読んだので今回は第二章から読み進めたのだけれども、それが間違いだった。一度最後までいってからⅠに戻ったのだが、ⅢⅣの読み易さ及びストレートさ、分かりやすさの裏に、Ⅰを理解してないと読み誤るよという感覚がひしひしと湧き上がってきた。そんなわけで以上。

| 本・漫画 | CM 0│ 2010. 06. 04(Fri) 23: 45 |

5月30日(日)

中世的世界の形成 (岩波文庫)中世的世界の形成 (岩波文庫)
(1985/09)
石母田 正
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5月の頭からずっと読んでいた本。じわじわ読み進めたおかげでさっぱりである…っていつもと同じ事を言っているな。個人的には一気に読んだほうが頭に入るほうだと思うんだけど、これは多分3日で読んでも全く頭に入らない自信がある。僕のレベルでは難しすぎる。
歴史学専攻の学生には必読の書と言われる、その分野ではとっても有名な学術書である。執筆年は戦前である昭和19年であり、日本がちょうど暗い谷間にあった時代だ。内容は表題の如く中世的世界の形成の過程の叙述をするものではあるが、それを行い得るには古代的世界の深い理解が存在しなければならない。
本書は、古代から中世的世界に変わる(「変わる」という言葉の選択は全く正確ではないが)過程を、黒田庄(板蠅杣)という一つの地域にスポットを当て、それを抽象することで歴史の変遷の法則を見出す努力をする。マルクス主義的な歴史学の趣きが多面に偲ばれるが、それを補って余りある支配者と被支配者の生き生きとした姿が描写されている。
とか適当なこと言ってみたりする。たぶん、下部構造みたいなものが重要なのかな。例えば東大寺の古代的支配に対抗して発生した黒田悪党は、その基盤を東大寺の支配にもっている限り、古代を超克することができない、東大寺の支配なくして存続し得ないことが悪党の歴史的意義の限界である、みたいなもんな気がする。
「蹉跌と敗北の歴史」という言葉が示すように、歴史は決して絶えず進歩し続けるものではない。それは、そこに生きた人々が、疑いもなく支配を受け入れ暮らした記憶、より善き生を求めて闘った記憶、或は諦念に駆られ暗い谷間で生きた人々の記憶の積み重ねであり、また、支配者が自らの権威を喪失し、支配体制の崩壊していく過程で、あらゆる手を尽くして現状にそぐわない古の統治に拘り縋り付いていった記憶でもある。実際のところ現実は複雑であって、偶然的なものを含む様々な事象が絡み合って多様な面を見せる。そこを貫く歴史の変遷というものを正確に捉えようと試みる真摯な努力が見て取れる本書は、名著と言うほかない、なんて言ってみたりする。

というか第一章で既にギブアップ状態だったから分量の割に書くことないし書いててテキトーなんだよねー。何も残らなくていいから読み切ればいいとか考えてたし。あほだ。5年後にもっかい読もう。

| 本・漫画 | CM 0│ 2010. 05. 30(Sun) 21: 05 |

5月6日(木)

GWが過ぎて5月もはや一週間を経過してしまいました。なんて骨体。
このペースで更新してるとひと月当たり4回くらいしか日記を上げられないのではなかろーか。できれば毎日、せめて隔日くらいでやっていくのが理想。現状がこんななのにどんだけ高望みすれば気が済むんだ。
最近キーボードとマウスをLogicoolのやつに替えたのでどんどん使いたいと思ってるんだけど、奈何せんその機会がない。いや、交換した今がまさにその機会というやつか~

読んだ本
形とデザインを考える60章―縄文の発想からCG技術まで (平凡社新書)形とデザインを考える60章―縄文の発想からCG技術まで (平凡社新書)
(2001/11)
三井 秀樹
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題名の通り、シンメトリーとか流線型とか機能主義とかアールデコとかといった形やデザインについての考えが、60章に分けられて簡潔なコラムで述べられている。あらゆる箇所で日本の美・ジャポニズムを称揚している。
一応読んだけれど、各章が本当に短いコラムで綴られているので、それぞれの言葉の定義をそれとなく知っていないとなんだかよくわからなかったりする。シノワズリー、フラクタル、アラベスク、アールヌーヴォー、アールデコ、モダニズム、ポスト・モダン、複雑系、…といったものがどーゆー様式のものなのかがよくわからなかったので、クエスチョンマークがつく部分多し。もちろん簡単な説明や、小さな図柄が載っていて、こーゆーものですよという提示はあるのですが、だいぶ情報が足りない。縄文時代からデジタルアートまで、新書サイズで扱っていれば当然の結果ではある。
デザインや、或はその歴史に興味を持った人が、簡単な足掛かりとして気軽に手に取ってみるのがよろしいのではないでしょうか。たぶん。

| 本・漫画 | CM 0│ 2010. 05. 07(Fri) 00: 14 |

4月22日(木)

果心居士の幻術 (新潮文庫)果心居士の幻術 (新潮文庫)
(1977/10)
司馬 遼太郎
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最近読んだ歴史小説の短編集。
不遜なことを言いますが、なんか気持ち悪い。内容とか文章とか。民俗学なのか歴史小説なのかよくわからない。失礼すぎだ。
『真田太平記』とか『武田信玄』とかでも、行為に及んでるときとか狂気にとりつかれたときとかの描写は気持ち悪く感じてた気がする。一般的な小説でそういった場面を読んでも別にそんな感じはしないのだけれども、歴史小説になると妙に嫌気がする。でもまあ面白ければ万事おっけーです。

この本が特に気持ち悪いのは、生々しく感じるような描写の割には文章は物凄く淡々としていて無駄がなくて、そのギャップがイライラするというか吐き気を催すというか(牛黄加持に限った話ではないです)。きっとそういう風に書けるってことはすごいことなんだろうなとは思う。

むかし学校で、「司馬史観」なんて歴史観でもなんでもねーんだよ!一小説家に「史観」なんて大層な言葉を当てるんじゃネーヨ!みたいな講義を聞いたせいで、読む前から反発的姿勢が養われていたことに違いないがね!

| 本・漫画 | CM 0│ 2010. 04. 23(Fri) 01: 33 |

4月12日(月)

思考の整理学 (ちくま文庫)思考の整理学 (ちくま文庫)
(1986/04/24)
外山 滋比古
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感性が鈍っているのか洞察力が欠けているのか、ほとんど腑に落ちるものがなかった。「東大・京大でうんたらかんたら」という帯の文句が良い。本の売り出し方がよい。私がこれを買った理由がそれである。てゆうか大方の人がそうだろ!

タイトル詐欺である。誰がこの表題をつけたか知らぬが、本書で述べられるとおりハウツー本ではなくエッセイの類である。その手の実践方法を知りたいのなら別の本を手に取るべきである。
ハウツー本ではないと語るのはあとがきである。そう釈明しなければならないようなタイトルをつけるなと言いたくなる。そうしたくないならばせめてまえがきに書いてください。

しっくり来るものがない。「○○するとよい。△△はだめだ。○○するのがよい」とか、全篇に渡ってそんな感じの主張が述べられている。その根拠のほとんどが推論で、それがいまいち説得力を欠いているために頭を傾げ続けることになった。おそらく著者と価値観が似ている人にはピンと来るものがたくさんあるに違いないが、自分はそうではなかっただけのことだ。

こうした内容を題材とした本は巷に氾濫しているが、どれも似たり寄ったりだろうから何も言わないでおく。ただ何故この本をこき下ろしたかといえば、タイトル詐欺だからである。『○○学』というタイトルを冠するならば、せめて主張が論理立ててあってほしいものである。
とにかく何が悪いかと言えば、何度も言うけれども、タイトルである。これがなければこき下ろすこともなかったであろうし、そもそも手にとって読むこともなかっただろう。帯とタイトルの組み合わせによって商売上の成功を勝ち得た本である。

ちなみに、個人的にこういう類でまともだと思った本は、『知的複眼思考法』である。微妙に関係のありそうな本で言えば、『理科系の作文技術』、『日本の思想』の第三章「思想のあり方について」である。こういうことを記述していると、自分がどれだけ自分に合わないものに対して狭量になっているか不安になってくる。

| 本・漫画 | CM 0│ 2010. 04. 12(Mon) 17: 29 |

4月8日(木)

星を継ぐもの (創元SF文庫)星を継ぐもの (創元SF文庫)
(1980/05)
ジェイムズ・P・ホーガン
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ハードSF。とにかく難しく感じた。聞き慣れない単語が多く出てきて、そんで情報量が多い。トイレでちびちび読んでたせいで、経過を漠然としか覚えていないまま読み進めてしまった。ミネルヴァンっていきなり出てきたけど何ぞや?といった具合。
科学的・説明的な部分が多く、登場人物の個性やストーリー性(?)なんかはそんなにないと思う。だからハードSFなのか。組織の頭脳であるハントよりも、一生物学者であるダンチェッカーの方がキャラが立っている。良くも悪くも科学者然としておりながら、月以降でハントと会うときの態度や、聴衆に説明するときの芝居がかった雰囲気(邦訳の仕方のせい?)が好き。
月面で発見された身元不明の遺体から始まり、幾つもの謎とそれに対する推論が新たな謎を呼ぶ。最後に全てを説明し得る説に到達したとき、現人類が歩んだ真の歴史と、「星を継ぐもの」である所以が明らかになる。クライマックスには壮大な仕掛けがあり、真に感動的である。

| 本・漫画 | CM 0│ 2010. 04. 09(Fri) 01: 30 |

3月26日(金)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)
(2007/05/18)
福岡 伸一
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1週間くらい前に読んだ本。すごくおもしろい。生物学(者)の歴史と著者の研究や自伝なんかが織り合わさって書かれている様な感じ。専門的な語が出てきても素通りしたから実際はさっぱり理解できてなかったりする。少し前に話題になっていた本だが、「今話題の新書を定価で買う」という行為に気が引けたのでそのときは買わなかった。そんで此間ブックオフ行ったら100円だったのでつい買ってしまったのである。
Amazonに大量のレビューがついている。
印象深いのはエイブリーの肺炎双球菌のお話。高校の生物の内容だが、こういう風に説明されてたらそりゃもういろいろ違ってたろうなと思う。高校生は読んだらいいと思うよ。

どうでもいい話だけど、なんで身体中の分子が入れ替わるのに人格的同一性は保たれたままなんですかね。絶えず食物を摂取したり排泄したりしてるわけだから分子は入れ替わっているんですよということに別段不思議な感じはしないわけですが、じゃーなんで思考や記憶は消滅したり変化したりしないんですかということです。

| 本・漫画 | CM 0│ 2010. 03. 26(Fri) 19: 22 |

3月15日(月)

われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)
(2004/08/06)
アイザック・アシモフ
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ロボット工学の三大原則が冒頭に載っている本。幾つかの短編を、ロボットの発展の歴史に携ってきたロボ心理学者スーザン・キャルヴィンの回顧によって、時系列的に叙述する形になっている。SFであり、またミステリ要素を含む作品である。
ロボットがとる人間にとって不可解な行動・故障と思われるような行動が、実際はロボット三原則に基づいており、全てがそこに集約されていく話の筋立ては見事である。全編がロボット三原則に貫かれており、その解釈に基づきロボットは思考し行動するけれども、その行動の解釈をめぐって人々が右往左往し、なんとかそれを解明していく過程は論理的であり、SFでありながら妙にリアリスティックでもある。
個人的にパウエルとドノヴァンのドタバタがおもしろい。ロボットのワケの分からない行動の原因を突き止めた後には、なんとかしてそれを止めさせて困難な状況を打破せねばならぬと奮闘する様が見ものである。

| 本・漫画 | CM 0│ 2010. 03. 15(Mon) 16: 36 |

3月11日(木)

夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))
(1979/05)
ロバート・A・ハインライン
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猫好きってわけじゃあないが読んでしまった。序盤の主人公が受ける仕打ちに憤り、後半からの畳み掛けるような展開に胸がスカッとする。コールドスリープ(冷凍睡眠)と時間跳躍を組み合わせたSF冒険活劇。ドンパチはないが、猫がドンパチしてくれる。フォーエバー・ヤングとか絶対これの影響下にあるよね。
主人公のタフネス溢れる生き様は、読んでいてものすごく憧れる。

| 本・漫画 | CM 0│ 2010. 03. 11(Thu) 18: 17 |

3月10日(水)

読んだ本
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)
(1977/03)
フィリップ・K.ディック
おもしろい。人間とアンドロイドとの境界は、有機体か機械かで引かれるのではなく、人間性とアンドロイド性の元に引かれる、というような発想が奇抜である。その差異は親切さが尺度となって規定されるようだ。エンパシーボックス(共感能力)/マーサー教や感情移入能力の検査などがその差異を象徴するものだが、それを理由として何故平気で(ないときもあるが)アンディーを抹殺できるのかを疑問に思ってしまう。それはアンディーと人間との差異が紙一重であるのに対して、アンディーと機械との差が絶大であることに理由の一つがあるような気がする。模造動物に愛情を注ぎアンディー(裏切り者)にたいして情け容赦ないのはどうなんだ。人間を裏切ってないアンディーも奴隷同然ではある。感情移入能力がなくとも感情があるとしたら、人間は共感能力云々の前に既に残酷な行為を犯してしまっているのではないか。なぜアンドロイドをただの機械か何かとして造ろうとしなかったのか。FSSのアトロポスか誰かの言葉を思い出す。但しこれらに関して作者の意図を完全に汲み取り損なっているという確信がある。
読み進めていく毎に「次はこうなるかなー」とかいう予想が毎回外れる。リックのこと、フィル・レッシュのこと、レイチェル・ローゼンのくだり等。自分でも苦笑。
そのあと以前に録画してた『ブレードランナー ファイナルカット』を観る。凄い映像描写だ。


決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)
(1993/02)
アーサー・C. クラーク
蝶おもしろい。すごい。天才。文章の記述から、その光景を十分にアタマに思い描くだけの知識とスケール感が自己に備わっていないのが不幸だ。

| 本・漫画 | CM 0│ 2010. 03. 10(Wed) 10: 33 |

4月15日(水)

売れるもマーケ 当たるもマーケ マーケティング22の法則を読む。
読みやすい。豊富な事例で分かりやすい。
ただ、素人が言うのもなんですが、事例ばかりであることと一面的な感じがすることとで説得力に欠けるような…。以前にヤバい経済学というのを読んだんですけども、あれはデータの読み方使い方がヤバいと思った。そんな感じとは逆な感じ(どんなや
マーケティングがどういう手法で行われるかは知りませんが、この本では知覚のアプローチを基本にしていると思います。消費者の知覚に入り込もうぜ!みたいな。

「私的配慮」であるとか、「マーケティングとは、下っぱに任せておけるほど軽々しいものではないのである」とかは、なんとなくだけど御尤もと思った。

| 本・漫画 | CM 0│ 2009. 04. 15(Wed) 21: 51 |

4月13日(月)

小松左京の果しなき流れの果に (ハルキ文庫)を読む。

今から44年前の、1965年に書かれたSF作品です。まだアポロ11号は月面に着陸しておらず、カラーテレビがオリンピックを経て普及を始めた頃でしょうか。
すごいなあ。そんな時代に頭の中を巡らしてこんな作品を生み出すんだもの。

二日で読みました。自分にしては珍しい。小説を読むのは2年振りくらいだと思いますので、それなりにサクサク行ってしまったのかも。無論なかなか理解できていません。
後半はハイスピードな展開でさらに難しく思いました。かといって概念ですとか意識、時間、空間なんてものを改めて百科事典で調べて読み進めるわけにも行かないので、そのまま。
それにしても、面白かった。小説ってこんなに面白いモンなんだなあって。

| 本・漫画 | CM 0│ 2009. 04. 13(Mon) 20: 40 |

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Author:中原
絵の練習メイン。多分。

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