
ヒットガール。
今更キックアス1作目を見たのだが、まぁ当然ヒットガールに扮するクロエ・グレース・モレッツちゃんの大活躍(大殺戮?)を堪能する映画でございます。クロエちゃんの父親役のニコラスケイジもぶっ飛んでてよかったが、基本的にヒットガール以外はオマケだと思う。
肝心のヒーローであるキックアスのストーリーは尻すぼみ感が半端ない。序盤、集団にボコられていた一人の男性をキックアスが助けに入るところで、彼が「死んだって構わない。目の前の暴力を見て見ぬふりをする自分自身が許せないんだ(適当)」みたいなセリフを言い放つのだけれど、もうこの時点で‘特別な力を持たないヒーロー像’としては完成形に達しておるわけです。本来なら2時間掛けて描写するはずのところが最初の30分で終わっちゃったので以降はただの進行役でしかない。終盤にスパイダーマンばりの葛藤を一瞬だけ見せるのですが、「いや君がそこでそれを悩むのは違うだろう」とつい突っ込みたくなってしまった。
結局キックアスがどうのってのはどうでもよくて、クロエ・グレース・モレッツちゃんの魅力を存分に引き出した作品としてみれば120点の出来であって、尚且つそれで充分な映画であろう。