
テレンス・ヒル。ににに、似てねぇ~((((( ;゚Д゚)))))言われても分かんねえ~。
『ミスター・ノーボディ』という映画がありまして、その監督であるトニーノ・ヴァレリが10月13日に亡くなられたようです。
僕は西部劇もマカロニも数えるほどしか見たことがないのですけれども、この『ミスター・ノーボディ』は今まで見た映画の中でもかなり好きな映画です。何が良いって、主演のテレンス・ヒルが文句なしにかっこいい。彼が演じるのはノーボディ、伝説のガンマンであるジャック・ボーレガード(ヘンリー・フォンダ)に憧れているぼろぼろの風体をした流れ者で、腕は立つのに悪党に対しては殆ど銃を抜かない、その上何を考えているやら分からない変わり者です。説明が出来なさ過ぎてアレですが、とにかく無茶苦茶かっこいい。笑ったときなんかもう最高。
この映画は“最後のマカロニ・ウェスタン”と呼ばれることもあるようですが、個人的には映画史上の位置付けよりも映画内における“西部開拓時代の終わり”を時間とともに感じさせるような雰囲気がたまりません。オープニングはド田舎の床屋からはじまり、如何にもウエスタンな街に赴き、見渡す限りの荒野を経て、そして遂には鉄道に乗って大都会ニューオーリンズへ、極め付けはボーレガードからノーボディへの手紙です。そうした一時代の終わりを、なにより爽やかに描いたところが本作の最大の魅力の一つだと思います。